裁縫の成果
安全な水と適切なトイレ、そしてほんの小さな工夫が、アリス先生と生徒たちの生活を一変させました。
アリスさんの悩み
貧困であるために下着を何枚も買うことが難しく、学校には安全な水とトイレがない。こうした状況で月経を迎える女の子たちを、どのように手助けしてあげられるでしょうか。これは、ザンビアのルブンダ小学校の教師アリスさんが抱える悩みでした。
アリスさんは、こうした基本的な設備が学校にないことで、女子生徒たちが受ける影響を日々感じていました。
「女子生徒たちが欠席することは珍しくありませんでした。月経が終わるまで1週間学校を休んだ生徒もいます。」とアリスさんは話します。「月経中に非難されることが原因で、学校をやめてしまう女子生徒もたくさんいました。」
月経のために家から出られないなんて、あってはなりません
今日のルブンダ小学校はいつもと違います。
たくさんのご支援によって、ウォーターエイドは水道と手洗い場付きのトイレをルブンダ小学校に設置することができ、女子生徒たちの学校生活をよりよいものにすることができました。
もう1つ、皆さまのご支援によりこの学校を変えたものがあります。それは、ミシンです。
「ほとんどの女子生徒は貧しく、毎月生理用ナプキンを買う余裕がありません。そこで、私たちは繰り返し使える布ナプキンを自分たちで作ることにしたんです。」
今ではルブンダ小学校の女子クラブには300人以上の女子生徒が参加。布ナプキンを製作し、自分たちが使うだけでなく、安い値段で販売したり無料で配布したりしています。
さらに、月経に関する経験を共有して、生徒同士で情報を交換し助け合えるよう、サポートグループも立ち上げました。
ウォーターエイドの支援によって、女子生徒たちは、裁縫技術を上げるとともに、月経期間中も学校に通い続けられるようになり、きちんと教育を受けられるようになりました。
「月経のために女の子が家から出られないなんて、あってはならないことです。」とアリスさんは言います。「私たちは沈黙を破ったのです。月経があるというのは、女の子にとって自然なことなのですから。」