ファトゥマタのストーリー
マリ

私の場合、WaterAidの活動に熱意を注ぐようになった理由は、個人的な体験にあります。私が育ったのはトンブクトゥの近くの村ですが、安全な水も衛生設備もありませんでした。私は7人きょうだいの1番目なので、弟や妹たちの世話をしたり、家族みんなのために水くみに行ったりと、いろいろな家事が私の仕事でした。

私の村では、水と衛生設備の不足が深刻な問題でした。水くみに行くとき私はいつも朝4時に起きなくてはならず、帰ってきたら、まだ赤ちゃんだった弟や妹は喉が渇いて泣いていることがよくありました。村の人たちは乾期になると荷物をまとめ、水を求めて旅に出るのが普通でした。隣国のブルキナファソまで行ったり、あるいはその先のガーナまではるばる移動せざるを得ないこともありましたし、乾期には厳しい水不足のために命を落とす人々、特に子どもたちが大勢いました。

私は運が良かったんです。地元の学校の先生が私の将来性に目をとめて、私を学校に行かせるよう両親に進めてくれました。そこから始まり、やがて奨学金をもらって外国で勉強できるという幸運にも恵まれたんです。私はいつも、マリに帰って国の力になりたい、誰もが水と衛生設備を利用できるよう手助けを始めたいと考えていました。そして2006年に、WaterAidのマリ代表者として働き始めました。

過去5年の間にWaterAidは毎年10万人の人々を支援してきました。これは確実な進歩です。けれども、衛生設備の面では、まだ道のりは果てしなく遠いと言わざるを得ません。トイレに行こうにも、安全で衛生的な場所がどこにもないという人々が、マリにはまだ800万人近くいるのです。

仕事のある日、私の1日は朝5時30分に始まります。起きてから入浴し、朝のお祈りを捧げます。息子のディディが学校の支度をするのを手伝い、一緒に朝食を食べてから、車でWaterAidのオフィスに向かいます。6時45分にオフィスに着くと、メールをチェックして処理の優先順位を決め、その日の予定を確認します。

昼食はいつもスタッフのみんなと食べます。おしゃべりをする良い機会ですし、チームワークも良くなりますからね。好きなメニューは野菜とチキン。地元のソースをかけたお米をプラスすることもあります。消化を促進してすっきりと午後の仕事に戻れるように、お茶を飲みます。

昼食後は会議が何件もあり、活動区域の進捗状況や問題点を確認します。6時ごろ家に帰る前に、メールをチェックして翌日の予定を立て、その日の成果をスタッフと話し合います。

帰宅すると、入浴して夜のお祈りを捧げてから夕食に取りかかります。息子と一緒に食事しながら、国内外のニュースをチェックします。宿題を済ませていることを確認してから息子を寝かせて、読まないといけないものに目を通します。夜10時半ごろ、次の日も神様のご加護がありますようにとお祈りして、就寝します。