現状における問題点

都市化は地球規模で進行しています。既に世界中の人口の半数が町や都市部に暮らしているという状態にまで達しています。開発途上国では都市人口が急増しており、新しく都市に移り住む人々は、ほとんどが「計画外の都市居住地」、つまり、よく貧民街あるいはスラムと呼ばれる地区に暮らしています。

それぞれの都市が下記のような事情を抱え、さまざまな問題に直面しています。

  • 高い人口密度
  • 一時滞在者数
  • スラム居住者の法や法的地位の違い
  • インフラ(送水管、電気、下水道、道路、舗装)の不備
  • 急な斜面など、他に誰も住みたがらない土地に建てられた粗末な住居

こうした事情から、土地の所有権を持たず法律上の権利もほとんどない貧困層の人々に安全な水とトイレ設備を届けるということが、複雑な問題でもあり、極めて重要な課題にもなっています。

WaterAidの活動

都市の問題は複雑なため、「万能な」アプローチはありません。しかし、農村地域での活動とは異なる都市特有のアプローチがあります。

都市におけるWaterAidの活動では、下記のことが不可欠です。

  1. あらゆる多様性を受け入れたインクルーシブな方法でサービスを提供するよう努めること。
    都市部では、トイレに溜まった排せつ物を手作業で掻き出して掃除することを生業とせざるを得ない「マニュアル・スカベンジャー」のような、最貧困層や社会的弱者、権利を持たない人々、最も疎外され無視されている人々が、非常に簡単に「見落とされて」しまいがちです。
  2. 状況を適切に把握すること。
    これは例えば、水と衛生設備は既にほぼ行き届いており、水の値段を下げたり質を向上させたりすることや、誰もが利用できるようにすることのほうが大きな課題であると判断するというようなことです。
  3. 関係の構築を重視すること。
    都市部、特に今の時代の巨大都市は、複雑で多面性を持っています。WaterAidは、例えばスラム地区に適正価格で水を供給するための協議において、市民活動団体や現地パートナーである政府諸機関、現地の公共事業会社の連携・協調を促進するといった役割を担います。
  4. 衛生設備と衛生教育を優先すること。
    都市部では、この点を重視する必要があります。都市居住地の現地事情としては、たとえ値段の高いウォーターキオスク(簡易給水施設)で購入しなくてはならないとしても、水を手に入れる方法はあるというケースがほとんどです。その一方で衛生設備の問題は放置された状態で、野外排せつが都市部における最大の健康リスクとなっています。この問題でも現地政府が重要な役割を担うことになります。
  5. 政府に対する働きかけを公共サービスの提供にしっかりと結びつけること。
    WaterAidとしては、現地における実際の活動を通して、状況をどのように改善できるかを実証し、これを証拠として効果的に利用して、政府に全国規模で公共サービスを提供するよう求めていくことが必要です。

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