【支援の現場から】マラウイの水道事業者に水道運営ノウハウを共有

on
15 January 2020
Thames Water/ Stewart Turkington

都市化が進むにつれて、広い範囲で水道やトイレに関わるサービスを提供するため、多くの国で水道事業体が設立されています。しかし、そこには課題もあります。漏水や盗水などにより料金が回収できない無収水の多さ、乏しい予算、知識やスキルを身につけた職員に働き続けてもらうことの難しさなどの問題があり、とくに小さな町の水道事業体が苦労しています。

ウォーターエイドは、インフラ設備への資金提供、活動そのものへの資金提供、キャパシティビルディング(能力開発)への支援を組み合わせて、小規模な水道事業体への知識や経験の共有を進めています。

マラウイの水道事業者がイギリスで研修

こうした取り組みの一つとして、ウォーターエイドは、マラウイの2つの小さな町、ムポネラとカスングでのプロジェクトを進めてきました。それは、カスング市、ドーワ県、地元のNGO、そして水道事業会社である中部州水公社と共同で実施され、水道事業会社の職員たちへの水道事業に関するスキル、知識、専門的知見の共有も図られます。スキルなどが共有されることで、支援の効果が長く続くものとなり、それはマラウイの人々の生活を変えていくのに役立ちます。また、取り組みの一環として、マラウイの中央州水公社の職員たちがイギリスで研修を受けました。

「顧客第一」の考え方や漏水の削減を強調

同公社の職員たちはイギリスで、イギリスの水道事業会社の協力のもと、配水管網の管理や技術サービスなど、さまざまな業務を体験しました。マラウイでの水・衛生プロジェクトを持続させるために役立つ、水供給、漏水の削減、カスタマーリレーションを重視しました。イギリスでは、これらの課題に、どのように対処しているかを詳しく伝え、「顧客第一の水道事業」という点を強調しました。

マラウイ・中部州水公社の施設とエンジニア
WaterAid/ Dennis Lupenga
マラウイ・中部州水公社の施設とエンジニア

協力することでより大きな効果が生まれる

ウォーターエイド・マラウイのカントリーディレクター、マーシー・マソーは、次のように話しています。

「マラウイでは、3人に1人は清潔な水を手に入れることができず、人口の半数以上が適切なトイレを利用できません。この取り組みは、マラウイ国内の上下水道サービス網の確立に貢献します」

ウォーターエイドは現在、マラウイの中部州水公社の次の戦略・計画を策定するプロセスに、水道サービスの利用者のニーズ・声が反映されるよう、働きかけており、特に漏水の削減、水道サービスの利用者との関係構築、そして支援業務全般にわたる能力開発に重点を置いています。

このプロジェクトの一環として、マラウイ中部州水公社は、

  • ムポネラ町とカスング町の水道事業体に2名の顧客対応担当者を雇用
  • サービス憲章を作成 ・それぞれの計画で四半期ごとに啓発キャンペーン会議を実施

に取り組んでいく計画を立てています。ウォーターエイドの同公社に対する長期的な目標は、ムポネラとカスングの2つの町で、水処理や排せつ物の管理を含む衛生サービスが開始されることです。

ウォーターエイドは、同公社が、スキルを身に付け、彼ら自身が実行することができるようになると確信しています。それにより、清潔な水の供給、管路網の管理、およびレジリエンス(回復力・弾力性)が向上していくでしょう。

 

このレポートは、ウォーターエイドの Paresh Kavia と Rob Fuller の投稿を、ウォーターエイドジャパンで編集したものです。オリジナルはこちら(英文)