【プレスリリース】ウォーターエイドは WHO総会での「保健医療施設における水・衛生に関する決議」採択を歓迎します

on
4 June 2019
WaterAid delegates at the World Health Assembly
Image: WaterAid/ Megan Wilson-Jones

ウォーターエイドは、世界保健機関(WHO)総会で「保健医療施設における水・衛生に関する決議」が採択されたことを歓迎します。ウォーターエイドは、世界の保健医療施設が危機的な状況にある中で、WHOが総会でこの問題に取り組むことを決議する緊急性を繰り返し訴えてきました。

総会に参加したウォーターエイド代表団の団長、アリソン・マッキンタイヤーは次のように話します。

「端的に言えば、清潔な水が利用できない病院は、病院としての機能を果たせません。『清潔な水』『適切なトイレ』『正しい衛生習慣』の整っていない病院は、健康を回復するための場所ではなく、感染症が広がる場所になってしまいます。すべての保健医療施設がこの3つの基本的な条件を満たすまで、母親や赤ちゃんは危険にさらされ続け、複数の薬剤耐性を持つ細菌、スーパーバグも繁殖を続けるでしょう。そして国際社会は(『すべての人に健康を』を掲げる)ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の達成を望めなくなります。暗黙のうちに受け入れられてきた、この容認できない状況が、今日終わりました」

「これは極めて重要な瞬間です。閣僚たちは、保健医療施設での水・衛生の改善に向けた決議を実行するため、予算を速やかに準備しなければなりません」
   
「この決議を確実に実現するため、省庁は協力して進捗を確認するためのしくみをつくらなければなりません。」

ウォーターエイドは、すべての人に安全・安心な健康管理を目指し、水・衛生の改善のため、世界中で活動を続けていきます。

WHOとユニセフからの最近の調査結果によると、約9億人が水のない保健医療施設で、15億人が適切なトイレのない保健医療施設で治療を受けなければなりません。また、世界の保健医療施設のほぼ半数には手洗い場がありません。保健医療施設での医療廃棄物管理や清掃に関する調査は、限られた国でしか行われておらず、そのデータは深刻な現状を示しています。