11/19世界トイレの日、新報告書「教室内の危機-The Crisis in the Classroom」 発表

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16 November 2018
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Thumbnail Credit: WaterAid/ Tom Greenwood

適切なトイレの不足により、6億2,000万人の子供たちの教育と健康が危機に

水・衛生専門の国際NGOウォーターエイドは11月16日、学校や家庭における適切なトイレの利用状況を調査した報告書「教室内の危機-The Crisis in the Classroom」を発表し、2030年までに全ての人が適切なトイレを利用できるようにするため、各国政府による緊急対策の重要性を示しました。ウォーターエイドは毎年、国連が定めた「世界トイレの日」(11月19日) を迎えるにあたり、世界のトイレ環境を調査した報告書を発表しています。今年で4回目となる同報告書では、学校や家庭に適切なトイレが設置されていないため、世界中で何百万人もの子供たちの健康、教育および安全が脅かされており、世界では小学校の5校に1校が、また、中学校の8校に1校がどんな形式のトイレも有していないという調査結果を発表しました。

データの取得が可能であった101か国のうち、何校の学校が適切なトイレを設置できているか調査したところ、西アフリカのギニアビサウではトイレが整備されている学校の割合が最も低く、10校中8校が適切な衛生設備を有していませんでした。続いてニジェールでもわずか24%の学校しか基礎的な衛生設備を設置しておらず、10人中7人以上が家庭にトイレがないため、野外排泄を余儀なくされています。

また、衛生環境の危機は学校だけにとどまらず、サハラ以南アフリカでは推定約3億4,400万人の子供たちが家庭で適切なトイレを使えていません。また、エチオピアは調査対象国の中で、家庭で最低限の基礎的な衛生設備を持たない人口の割合が最も高く、約93%の家庭で適切なトイレが設置できておらず、子供たちは下痢や腸管感染症に感染する危機に晒されています。一方で、学校でのトイレ設置を、優先度を上げて取り組んでいる国もあり、一例として、バングラデシュでは半数以上の学校に適切なトイレが設置されています。

世界トイレの日、ウォーターエイドは以下の4点を提案します。
•    各国政府はすべての人が衛生設備を利用できるよう、一層の資金を投入し、モニタリングおよび報告において統合的アプローチと透明性の改善を確保すること。
•    各国の教育および財務担当閣僚とドナーは衛生サービスに投資し、合意された期限内にすべての人が衛生設備を利用できるようになるための信頼性ある計画を策定すること。
•    プライバシー、安全、および尊厳が確保されるよう、学校の衛生設備が女子生徒特有のニーズに応えられるようにすること。
•    障害を持った子供たちが清潔で安全な障害者用トイレを学校で利用できるよう、学校の衛生設備が包摂的なものになるようにすること。

Credit: WaterAid/ Tom Greenwood