報告書:「西アフリカにおける衛生習慣の状況」

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WaterAid Japan
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Image: WaterAid/ Guilhem Alandry

ウォーターエイドは2021年2月17日、報告書「西アフリカにおける衛生習慣の状況(Regional state of hygiene – West Africa)」を公表しました。 報告書では、衛生習慣の改善が、水や基本的な衛生設備と並んで、質の高い保健医療を実現するための重要な基盤であることを取り上げています。 

石けんと水を使った手洗いなどの正しい衛生習慣は、病気の蔓延を防ぐために最も効果的な方法の一つとして、人々の命と生活を守り、それによって何十億ドルもの損失を防ぐことができます。しかし西アフリカでは、35%の人々しか家庭で基本的な手洗い設備を利用することができません。国別に見ると、家庭で水と石けんを使った手洗いができる人口が40%を超える国は、ガーナ、モーリタニア、ナイジェリア、マリの4か国。最も悪い状況にあるのは、リベリア(1%)、ガンビア(8%)、トーゴ(10%)であるということが、今回の重要な調査結果の1つとして報告されています。 

エボラ出血熱や繰り返されるコレラの流行、そして現在では新型コロナウイルスの感染拡大が人々の命と生活に計り知れない影響を与えている中で、正しい衛生習慣の重要性がこれまで以上に明らかになっています。石けんを使った手洗いは、新型コロナウイルス感染症に対する第1の防御策であり、世界保健機関(WHO)が勧める公衆衛生対策の中心となっているものの1つです。現在直面している保健医療危機を転機として、西アフリカにおける衛生習慣の改善に優先的に取り組み、資金拠出することが求められています。 

この報告書では、以下の点に注目しています。 

  • 水・衛生設備へのアクセスに関する基本統計 
  • 政策と実施の進行を妨げる要因 
  • 西アフリカ全体の衛生セクターを調整するメカニズム 
  • 現在利用可能な資金と実際に必要な資金のギャップ 
  • 衛生習慣の改善に優先的に取り組み、西アフリカへの資金拠出を増やすために政府がすべきこと