クドゥグさんのストーリー
5人の子供のお母さんが、年間を通して村が水を確保するための大切な役目を担っています。
クドゥグ・アミナタさんは、ブルキナファソのバスベド村で、水監視係を務めています。また、5人の子育てに忙しい母として、市場で魚を売り、彼女が耕作できる土地をすべて耕し作物を栽培しています。
バスベド村では、飲料水や料理用の水、そして身の回りを清潔に保つための水が頻繁に足りなくなります。そこでウォーターエイドは、先進的なプロジェクトをこの村で開始しました。インフラに投資し水を利用しやすくするだけではなく、クドゥグさんを含めた地元住民のチームが水の専門家になれるように研修を実施しました。チームは、道具を使って地下水の水位や雨量を計測し、村のすべての水が干上がってしまう危機を早めに見極めることを学びました。
研修を受けたことで、クドゥグさんをはじめとする水監視チームは、水量が減った際に村で集会を開くようになりました。集会では、水監視チームのメンバーが、地下水の水位を示すグラフなどを使いながら、作物の種をまく時期や、どれくらいの水をバケツにくんでよいかを村の人々に説明し、大切な水を1年365日いつでも利用できるようにする方法を話し合います。この地域では、川の水が蒸発して地下水の水位が下がる乾期が1年のうち8か月も続くこともあり、本プロジェクトは、そんな時期でも水を利用できるようことを目指しています。
住民チームが活動を始め、村の人たちに助言をするようになってから、村の人たちの自分を見る目が変わったと、クドゥグさんはひとりの女性として考えます。
「私がコミュニティの水の管理に関わり始めたのは、水は誰にとっても命のように大切なものだからです。」とクドゥグさんは言います。「私は、村の人たちに伝えることができます。つまり、情報を提供して、村の人たち自身で水源を守れるようにします。村の人たちは私たちチームを尊敬してくれています。それだけではありません。私たちがお願いしたことを聞きいれて実行してくれるんです。」