ガーナ
首都:
アクラ
人口:
3,107万人
面積:
23万8,535
km2

ガーナはアフリカで最も活気に満ちた国の1つです。

ガーナ政府は、国家行動計画で、2029年までにガーナが先進国になることを目指しています。そのためには、すべての人が水・衛生サービスを利用できることが必要です。現在までに、10人のうち8人が清潔な水を飲むことができるようになりました。これは、状況は変えられることを示しています。

目標達成のため、やるべきことがまだ多く残っています。例えばトイレの問題です。都市部でも適切なトイレを利用できる人は5人中1人、農村部では10人に1人です。

ガーナでは、野外排せつの習慣がコレラなどの流行の要因となっています。2014年に全土を襲った壊滅的な洪水でもコレラが流行し、3万人が感染しました。

が清潔な水を使えません

それは人口の13%に相当します。

が適切なトイレを使えません

それは人口の82%に相当します。

の5歳未満の子供たちが下痢で命を落としています

不衛生な水と、適切なトイレの不足が原因です。

ウォーターエイドのガーナでの活動

ガーナが成長を続けるためには、気候変動や自然災害にも耐えることができる、長期的な水・衛生の解決策が必要です。ウォーターエイドはコミュニティや地方自治体と協力し、こうした解決策を講じられるように支援しています。また、ウォーターエイドは、このような解決策に対して、この国の天然資源を通じて資金調達するのが望ましいのではないかと考え、調査・検討を進めています。

蛇口をひねると水が出る、トイレでドアを閉める、そうしたことがすべてのガーナの人々にとって当たり前にならなくてはなりません。一つ一つの行動の積み重ねが人々の可能性を開き、その生活をより良いものに変えていきます。ウォーターエイドは、そのために活動しています。

待ちわびたウォーターキオスク

Image: WaterAid/Nyani Quarmyne/Panos
水が来れば毎日、体を清潔に保つことができます。病気にもならなくなります。それがみんなの希望です
カクペイリィ・シズグ村のズウェラ・アブドゥル・ラティフさん

ガーナ北部のカクぺイリィ・シズグ村で、水の供給と販売を行う「ウォーターキオスク」の建設が進んでいます。ウォーターエイドが建設に協力しています。その前に立っているのは、小さな女の子を持つズウェラ・アブドゥル・ラティフさん(22歳)です。ウォーターキオスクは、コンクリートと鋼鉄を組み合わせただけの構造ですが、ズウェラさんや村の人々の生活を変えるものです。

水に対する不安は、これまで消えることがありませんでした。「私は水くみ場に、水をくみに行きます。1日に4回行くこともあります。水の状態は最悪で、緑色をしていて、虫も見えます」とズウェラさん。また、ほかに水を手に入れる方法もないので、ズウェラさんは妊娠中も水くみに行かなければなりませんでした。

しかし、そんな状況をウォーターキオスクが変えます。清潔な水を、誰もが手に入れられる金額で買えるようになります。販売収入は、給水設備を維持・管理し、長期間にわたって清潔な水の供給を維持するために使われます。

ズウェラさんと生まれたばかりの女の子は、遠くに行くことなく、清潔な水を使うことができるようになります。「水が来れば毎日、体を清潔に保つことができます。病気にもならなくなります。それがみんなの希望です」。

 

翻訳協力:立命館大学実践経済演習の皆さま