マラウイ
首都:
リロングウェ
人口:
1,912万人
面積:
11万8,484
km2

マラウイは、その活気に満ちた雰囲気ともてなしから、しばしば「アフリカの温かい心」と呼ばれています。アフリカ大陸で国土が狭い国の1つであり、後発開発途上国に分類される国ですが、清潔な水の普及に関しては進展がめざましく、地域を牽引しています。

2000年代初めから、マラウイ政府は、すべての人が清潔な水と適切なトイレ、正しい衛生習慣の普及に優先順位を置いてきました。清潔な水を使うことができない人は3人に1人まで減少し、野外で排せつする人の数は、それ以下になりました。

マラウイでは、気候変動の影響によって、急激な水不足や人々の大規模な移動が起きています。こうした状況に対処し、水・衛生サービスを強化するためには、地方自治体に対するさらなる支援が必要です。

適切なトイレは、人々が健康を保ち、未来を開くために非常に重要です。しかし、現在、人口の半分以上、1,405万人が適切なトイレを使えません。

ウォーターエイドは、マラウイで、誰一人取り残されることなく、すべての人に清潔な水、適切なトイレ、正しい衛生習慣が届くように、多くの人と協力しなが活動を続けます。水と衛生は、生活に変化をもたらし、貧困層や取り残されがちなコミュニティが明るい未来を描くための助けになります。ウォーターエイドはそのことを知っています。

は清潔な水が使えません

その数は570万人です。

が適切なトイレを使えません

これは人口の約4分の3に相当します。

の5歳未満の子供が命を落としています

不衛生な水と、適切なトイレの不足が原因です。

マラウイでのウォーターエイドの活動

ウォーターエイドは、水や衛生などの基本的なサービスがマラウイの人々にとって当たり前のものとなるように、政府やコミュニティ、パートナー団体と協力します。そのために、ウォーターエイドの知識や経験を共有します。

それと同時に、ウォーターエイドは、人々が自らの権利を主張し、市民グループやコミュニティによる取り組みを通じて、その声が政府に確実に届くように支援していきます。

みんなの井戸を守る女性整備士

Image: WaterAid/Alexia Webster
みんなは私を、最高の整備士の1人だと思ってくれています。研修を受けて私は、自分にもできる、と実感しました
井戸整備士のダリア・ソーダさん

ダリア・ソーダさんは、サリマ県で3人しかいない女性の井戸の整備士の1人です。整備士として仕事を始める前からボランティアとして熱心に活動していて、仲間やコミュニティから高く評価されていました。

「掘削井戸ができる前から、私はンゼレム村を知っていました」とダリアさんは言います。 「私は、何とかして人々の役に立ちたいと思っていました。村の人々は、湖の水をくんで使っていました」。

ダリアさんは、ウォーターエイドが実施した井戸整備についての研修を受けました。ンゼレム村と他のいくつかの村にある掘削井戸がきちんと機能するように整備するのが、今の仕事です。仕事を得たことで、彼女は自分で家を建て、7人の子供たち全員の学費を払うことができました。

将来のために、ダリアさんは19歳の息子を仕事に連れていき、仕事のアシスタントをさせています。彼女が仕事ができなくなった時に、彼が代わって整備士の仕事をしてくれたら、と願っているのです。

「彼が井戸の整備士になりたいと思っているのなら、私はとても幸せです。その仕事は、コミュニティの多くの人々に役立つものだからです」

感染症で奪われることのない未来を

ジオーネさんは、もう少しで卒業というときにコレラに感染してました。学校に行くことができなくなり、卒業をあきらめるしかありませんでした。

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Image: WaterAid/Alexia Webster

ジオーネさんの村では、清潔な水が使えないので、コレラがたびたび発生していました。「友人たちが学校を卒業し、自分よりいい生活を送っているのを見るのは、つらい」とジオーネさんは話します。今は、家のすぐ近くに新しい井戸があります。ジオーネさんの望みは、次世代の子供たちが自分と違って、教育を終えることです。

 

翻訳協力:立命館大学実践経済演習の皆さま