350万人が清潔な水を使えません
350万人が清潔な水を使えません
それは6人中、1人に相当します。
1,100万人が適切なトイレを使えません
1,100万人が適切なトイレを使えません
それは人口の半分以上に相当します。
1年間に4,000人以上の5歳未満の子供たちが下痢で命を落としています。
1年間に4,000人以上の5歳未満の子供たちが下痢で命を落としています。
不衛生な水と、適切なトイレの不足が原因です
マリでのウォーターエイドの活動
ウォーターエイドは、多くの関係者と協力しながら、清潔な水、適切なトイレ、正しい衛生習慣という課題が、教育や保健衛生、環境、食料安全保障などの取り組みの中心に置かれるように活動しています。近年の政情不安と不規則な降雨により、その実現のためには、さらに多くの複雑な問題との調整が必要となっています。
私たちはさまざまな経験と知見、これまでに培ったネットワークを活動に取り入れます。例えば、斬新でコストも低い技術を遊牧民グループと共有し、水の利用に関する紛争を解決し、芸術と口承の伝統を通じて正しい衛生習慣の普及を図ります。
気候変動の影響を感じさせるマリの環境の下では、気候が変化しても、崩れることなく、長く続けられるしくみが不可欠です。私たちはパートナーや住民と協力し、気候変動の影響が現れても、水・衛生の設備を日々、住民たち自身が維持・運営できるように、スキル向上にも取り組んでいます。協力し合うことで、私たちは私たちの世代で目標を達成できるでしょう。
学校に給水設備ができた
首都バマコにあるAMALDEME医療教育センターでは、最大600人の学習上の困難がある子供たちの治療や教育、訓練を行っています。
センターの給水塔は古くてひびが入り、不衛生な水が供給されているため、スタッフは貴重な資金を使って水を買わなくてはなりませんでした。また、センターにある30のトイレのうち3つしか使用できず、子供たちは屋外の便器で用を足さなければなりませんでした。
ウォーターエイドはセンターと協力して、給水塔を修理し、手洗い場を設置し、給水設備を整え、トイレを使えるようにしました。「安心して清潔な水が飲めるようになり、トイレを待つために行列をして時間を無駄にすることはなくなりました」と、センターを運営するソウガロ・トラオレさんは言います。
学習に困難がある子供たちは、いろいろな場面で緊張を感じます。しかし、ソウガロさんによれば、生徒たちは新しい設備に緊張することもなく、以前よりも落ち着いて設備を使っているようです。ほとんどの子供たちは、蛇口が何なのかを知りませんでしたが、今では、それは彼らの日常生活の一部です。
この学校を担当しているディアロ・アッシタさんは、こうした変化が、子供たちが学んだり、社会参加や自立生活の準備をしたりする上で、どれほど役に立ったかを話してくれました。
「いただいた支援がどれほど素晴らしく、どれだけ役に立ったか、言葉することはできません」とディアロさん。
「私たちにとって心からの喜びでした。水は生きることそのものであり、幸福です」
翻訳協力:立命館大学実践経済演習の皆さま