ウォーターエイドの夏募金にご協力ください
飲み水も得られず、適切なトイレもない―こうした状況が「日常」と化している人々がいます。しかし、清潔な水が確保でき、安心して使うことのできるトイレが整い、正しい衛生習慣の知識があれば、人々は未来を変えることができます。
ウォーターエイドは、もっとも取り残されがちな人々の「日常」を変えるため、コロナ禍も各国で支援活動を続けています。
「毎日、水の確保に苦労しています。家には限られた食料しかなく、水はバケツ1杯分しかありません。」―ラニさん(25歳)
バングラデシュ南部の沿岸地域に暮らすラニさんは撮影当時妊娠7か月。毎日、長い距離を歩いて水くみに行きます。道中は足場の悪い箇所もあり、妊娠中のラニさんにとって大きな危険を伴います。飲み水や調理用の水は購入していますが、あっという間になくなってしまいます。
また、毎年のようにサイクロンがこの地域を襲います。2020年5月に大型サイクロン「アンファン」が上陸した際、避難した先の学校にも清潔な水や適切なトイレはなく、不安な一晩を過ごさざるを得ませんでした。サイクロンや暴風雨の頻度は年々増えている、と語るラニさんは幼い娘そしてこれから生まれてくる赤ちゃんの将来を案じています。
「この地域はすでに水不足に苦しんでいます。」 ―コタさん(16歳)
昨年のサイクロン被害を受け、コタさんの家族が飲み水の水源としていた池は塩化してしまいました。掘り抜き井戸もヒ素で汚染されており、飲むことはできません。
新型コロナウイルスのパンデミックによってコタさんの父親は失業し、今は母親が働きに出ているため、家事や妹の世話をするのはコタさんの役目。いつかは教師になってこの地域や女性たちのために働きたいという夢を持つコタさんはその思いを語ってくれました 。
「この地域の女の子や女性たちの生活は、差別と不公平による苦しみに満ちています。 私はそれを変えたいと思っています。」
弱い立場にある人々は、さらなる困難に直面していますー
ウォーターエイドが活動する国々の多くは、気候変動の影響を受けやすい地域にあり、サイクロン、豪雨、干ばつなどの異常気象による被害で、人々の生活は困難を極めています。人口の3分の2が海抜5m以下の地域に暮らすバングラデシュも、気候変動の影響に弱い国のひとつ。また、このような状況下で、特に女性や女の子たちの暮らしは困難を極めています。
- 避難所に男女別のトイレがなく、安心してトイレを利用できない
- 月経に関する誤解や迷信が原因で、月経中に避難所に行けない
- 度重なる自然災害によって家計が苦しくなり、望まない早婚を迫られる
今こそすべての人に水とトイレ、衛生習慣をー
清潔な水、適切なトイレがあり、正しい衛生習慣が普及していれば、災害時にも人々はより迅速に生活を再建することができるようになります。コミュニティが自然災害に対応できる能力を備え、生活環境が改善されてゆけば、女性たちは安心して過ごすことができ、子供たちも教育を受け、自らの夢を実現することが可能になります。
ウォーターエイドは水・衛生の専門性と40年にわたる経験を活かし、今後さらに、各国で気候変動の影響を受け、清潔な水とトイレを使うことができず困窮する人々、これからそのような状況になる可能性が高い人々を対象にした活動に力を入れていきます。バングラデシュでは次のような取り組みを進めています。
学校における水・衛生設備の設置
学校における水・衛生設備の設置
自然災害が発生した際には避難所となる学校。緊急時に住民たちが清潔な飲み水を得 たり、調理したりすることができるよう給水設備を設置するほか、月経中や妊娠中の女性 も安心して過ごせるよう、男女別のトイレを設置していきます。
学校における衛生習慣促進活動
学校における衛生習慣促進活動
子供たちが学校で正しい衛生習慣を身に付け、家庭において実践することで、家族みんなの衛生習慣が改善されることを目指します。
コミュニティにおける水・衛生の改善
コミュニティにおける水・衛生の改善
自然災害による被害を軽減するために、ウォーターエイドのエンジニアによる技術支援のもと、住民たちが自らの意思で、洪水に強く安価なトイレを設置します。
すべての人が清潔な水、トイレを利用でき、安心して暮らせるように、
ウォーターエイドの夏募金にご協力をお願いいたします。
ご寄付でできることの一例
ウォーターエイドジャパンは、
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*領収書の日付は決済日ではなく、カード会社からウォーターエイドに入金された日付となります。
「トイレができてから、生活は大きく変わりました。以前は、毎月のように下痢や腹痛に悩まされていましたが、今は腹痛に悩まされることはほとんどありません。」―アニタさん(40歳)