掘削井戸が生涯利用できるように

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Image: WaterAid/RWSN/Unicef/SKAT

地下水はコミュニティにとって貴重な資源ですが、地下水を利用し、その可能性を最大限に引き出すには困難が伴うことがあります。ウォーターエイドの水・衛生シニアアドバイザーであるヴィンセント・ケイシーが、井戸の掘削に関する好事例を示した動画を紹介します。

ウォーターエイドと村落給水ネットワーク(Rural Water Supply Network :RWSN)、ユニセフ、スイスを拠点とする NGO である Swiss. Resource Centre and Consultancies for Development(SKAT)は、より高い基準の給水に取り組んでいます。最近、井戸の掘削に成功する可能性を高める重要なステップを提示する4つの動画を発表しました。

他の水源が枯渇したとしても年間を通して利用できることが多いため、地下水は給水プログラムにとって貴重な資源です。家の近くに低コストで設置することができ、多くの場合高価な整備を必要としません。地下水は世界でも3番目の取水量となっています。しかし、地下水開発プログラムがその潜在能力を十分に発揮するには、適切な実践に従わなくてはなりません。一定の手順が守られなければ、掘削井戸は失敗し、投資が無駄なものとなり、人々に水が供給されないままとなってしまう可能性が高まります。

十分な量の地下水はどこにでもあるわけではありません。この動画は、掘削井戸の設置場所の重要性を紹介しています。

井戸を掘削するにあたり、掘削の請負業者は常時適切な監督者を置く必要があります。井戸の掘削を確実に行うためには、抽出検査だけでは十分ではありません。この動画は、掘削の際に適切な監督者の協力を求めることが大切であることを説明しています。

水を求めて地面を掘削するのは難しいことです。掘削井戸の建設作業のほとんどは地下で行われ、失敗する可能性も高いのです。もし、掘削した井戸から水が出なかった場合には作業員に給与は支払わないという契約を結んだとしたら、彼らは掘削井戸の質に影響が出るほど手を抜くようになるかもしれません。掘削の契約を適切に管理するためには、掘削の不確実性とそれを改善する一連の手順を理解することが必要です。

ポンプの故障は、掘削井戸の設計や建設時の質の悪さが原因で起こることもあります。手押しポンプ整備工のヘンリーは、井戸の手押しポンプを修理するうちにこのことに気づいたため、掘削井戸の用地選定や、設計、建設、そして井戸開発の基礎について学んでいます。井戸用のパイプやスクリーン(地下水を得るための穴あきパイプ)、砂利、水の汚染を防ぐための密閉について、それから掘削井戸が失敗する理由の一つはシルト(沈泥)であることを説明する動画をご覧ください。

ウォーターエイド・イギリス
水・衛生シニアアドバイザー ヴィンセント・ケイシー ヴィンセント・ケイシー

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